やんばる共同農場

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

沖縄本島北部、大湿帯(おおしったい)。やんばる共同農場。

裏山から水を引いた水道、手製の浄化槽。藍を育てて、手作業で染色。電気はきているし、電話も、車もある。けれど、夜は真っ暗。こんな山奥で、そんな生活をしようというのは、やはり変わり者なのだと思う。

僕たちがお世話になった家族は、この場所に数年前から住んでいる。少し年輩の両親と、その一人娘4歳。そして、飼い犬のポコ。めったに部外者の立ち入らない山奥で、ポコは天真爛漫に育っている。地面に何かを見つけたようで、なにやら遊んでいる。楽しそうだ。

(好き嫌いは別にして)作者は、子供と動物に強い。その強みを利用した、一枚。

伊江島

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

伊江島と沖縄本島を結ぶフェリーから望む、夜明け。潮風が今日も強い。

伊江島は、菊と落花生を主な産業とする小さな島。幾つかの民宿とリゾートホテル、真っ白な砂浜、菊畑。そして、米軍基地がある島。ここの砂浜の美しさ、そして夜空の澄んだ暗さ。それは、僕が今まで目にしたことのないものだった。

撮影にはモノクロフィルムを使用。カラーでは写せない光を、捉えられる気がする。

海蛇の干物

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

国際通りを少し脇に入った、市場。

店頭に、真っ黒いひものらしき物を発見。海蛇の干物のように見えるが、、たぶん、そうだろう。陳列位置からして、主力商品か。(ウソ)

沖縄の食文化は、極めて独特。こういう言い方は、誤解を招くかもしれないが、日本の郷土料理の一種というよりは、別の文化のなかの料理と考えた方が良い気がする。

僕が異常に好きなのは、通称「ポーク」と言われるランチョンミート。米軍占領時代に広まった、いかにも「アメリカ」な食べ物だ。(実際には、デンマーク産がメジャーらしいが)油たっぷり、塩気もばっちりで、本当に体にワルそうなのだが、そこが良い。

これを、適当にスライスして、カリカリに焼いたら、、。僕はビールはたいして好きではなのだけれど、これはビールと一緒にいただきたい。あるいは、卵と一緒に炒めたり、沖縄そばに入れても、美味しい。

それにしても、本土で食べる沖縄料理の高いこと。もうちょっとリーズナブルな値段で食べられるといいのだが。

佐喜眞美術館

Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1995. Okinawa, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

1995年、僕は沖縄に渡った。10人ほどのゼミのメンバーと共に、もちろん観光気分で。その頃、僕は学生であり、この旅には「単位を取る」という現実的な意味も含まれていた。

米兵による暴行事件に端を発した、沖縄の反基地運動は、当時、頂点に達しつつあった。日本の仕組みや進む方向について、他の選択肢を考える必要があるのかもしれない。そんな風に感じる人が、その当時は多かったように思う。

一枚目の写真。沖縄、佐喜眞美術館。

この美術館は、那覇の中心部、普天間基地のすぐ横に位置している。沖縄戦を主題にした絵を多く飾るこの美術館が、米軍基地の真横に建てられているのは、ある種の皮肉か。

その佐喜眞美術館の展示品の中でも、最も大きな作品。沖縄戦を描いた、巨大な絵の前に座る。絵の中には、コトバが書いてあった。それを、書き取る。

(普天間基地は、海兵隊のヘリコプター部隊が常駐する飛行場。既に、返還が決定している)