ニューオリンズ早朝

Photo: 1998. New Orleans, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38
Photo: 1998. New Orleans, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38

僕は、ニューオリンズを初めて訪れた。1998年、夏のことだ。

この写真は、早朝のニューオリンズ市街。新宿で言えば、都庁前の通りあたりに相当する。

少し早起きをして(というか、同室の人がやたらと早起きだったので僕も一緒に起きる羽目になった)、まだ少し冷えた風の残る街に出た。

昨日の夜は雨だった。夜明け近くまで降り続いた雨が、空気をキンキンに澄ませた。空が綺麗。

線路が見えるが、ミシシッピー河沿いや市内中心部には、路面電車が走っている。左手の赤煉瓦の建物は、完成すれば世界最大のカジノになるはずだったが、建設途中でオーナーが破産してしまい、作りかけのまま放置されている。

韓国の旅をふり返る

韓国の旅を振り返ってみる。

韓国は何だったか、と言えば、やはり食べ物だ。食事のよさでは、アジア圏では筆頭。(もちろん、僕は日本食が一番美味しいと思っているが)そして、韓国の食べ物と言えば、牛肉とキムチだ。

実は、韓国に行く前に、昔1ヶ月間韓国でソフトの開発をやったことのある先輩から「韓国は何でもキムチだ」と言われていて、「んなアホな」と思わないこともなかったのだが、行ってみたら本当にキムチだった。


まずは焼肉から考えてみよう。(考えるほどのことでもないが)韓国と言えば焼肉というイメージだが、これは確かにそうだ。韓国人が毎日焼肉を食っているわけではもちろんないが、焼き肉は旨い。というよりも、牛肉が(安いやつも、高いやつも)根本的に美味しいのである。

一口に牛肉といっても、国によって味の方向性は違う。例えば、日本の牛肉はわりと脂っこくて、半生ぐらいで食べるのが良い。悪名高いアメリカの牛肉は、どう調理しても味も脂も感じられないし、レアで食べてもどのみち固い。それに比べて、フランスの牛肉は、とにかく固いが、いちおう脂はある。ドイツの 牛肉はただの炭で、ああ、ソーセージにすればよかった、と後悔しつづけるような代物だ。別に、世界の牛肉を食べ尽くしている訳ではぜんぜんないが、少なくとも、和牛よりも美味しい牛肉なんて、僕は食べたことがなかった。

しかし、韓国の牛肉は、もしかしたら和牛よりも美味しいかもしれない。脂はあまりないし、食感が柔らかいわけではない。しかし、プリプリした歯ごたえと、肉の味の濃さが確かにある。そして、焼きすぎても(韓国の肉料理は、往々にして焼きすぎだ)、冷めても、そのプリプリ感は失われず、全然美味しいの だ。肉自体の脂が少ないから、焼肉にしても、日本で食べるよりも沢山食べられる(食べてしまう、というべきか)少なくとも、僕はあんまりしつこいのは嫌いだから、個人的には韓国牛の方が好きかもしれない。


で、次にキムチだが、これは日本の御新香、、ではなさそうだ。それは、おかずであり、味の傾向の基本であり、そして御新香の役割もある。韓国で何か食べると、小ぶりな平皿にキムチを入れたものが数種類は付いてくる。

(余談になるが、地球上でなりたくない職業の一つは、間違いなく韓国の皿洗いだ。ここの人たちは、驚くほど皿を景気良く使う。盛り合わせるぐらいなら、皿を分ける、というのが基本らしい。これは、別に高級な店に限ったことではない。大韓航空の機内食だって、街の500円ぐらいの定食屋だって同じだ。 まあ、キムチをごちゃまぜに出したりしたらまずいので、必然的に皿が多くなるのだろう。)

よく韓国のキムチは種類が豊富だと言うが、これに関しては僕にはよく分からない。なぜなら、韓国料理の味付けの基本は唐辛子。唐辛子で真っ赤に染まった野菜や肉は、いったいどこまでがキムチなのか、その境界が分からない。だから、日本人からみると、みんながみんな唐辛子味、つまりキムチ味なのだ。 だから、朝も昼も、夜も、キムチを食っているような気になってしまう。あぁー、もうキムチはいらない。しばらくするとそんな気になったりもする。

僕は食べなかったが、南大門の市場のあたりを歩いていると、昼時には店先で出前の定食を食べている人がけっこう多かった。出前は、長方形の金属製の お盆に料理を載せ、それをいくつか重ねた状態で、若い出前係りが手で運ぶ。ごちゃ混ぜの露天と、それに群がる人々、その中を器用にすり抜けていく出前持ち、、。なんともアジアの混沌といった感じの景色が繰り広げられている。少し失礼とは思ったが、食べている人のお盆の中をのぞいてみると、どんぶりのご飯に、メインのおかず(野菜炒めとか、レバニラ炒めのようなもの、あるいはカレイのから揚げ等)、そして、そこに4皿ほどのキムチがついている。これって けっこう美味しそう。

ところで、食事の度に景気良く出てくるキムチというのは、全部食べきってしまうということはないのだが(地元の人でもそう)、これって残りは捨ててしまうのだろうか?あるいは、使いまわされるのだろうか。焼肉店などで出てくる食べきれないほどのキムチの残りは、いったいどこにいってしまうのだろうか。さすがに、ごみ袋をあさったりすることは出来なかったので、真相は謎だが、あの調子で考えると、莫大な量の食べ残しキムチが捨てられているはずだ。僕の勘ではそのうちの幾らかは、鍋なんかに使われるんじゃないかと思うのだが、、。

韓国 その4

(今回の今日の一言は、旅先で書いたものを再編集して掲載しています)

韓国 その4

なんか、いままでの韓国からの「今日の一言」を読むと、飯食って、買い物して、酒飲んでるだけのように見える。まあ、いいけど。いささか更新をさぼっているうちに、韓国での滞在も今日で最後になってしまった。


さて、韓国人に「韓国の人は、毎日こんな昼飯を食べているのか?」と訊いた所、「そんなわけない」とのこと。今回は、特別待遇のようだ。昨日の昼食 は中華料理。意外なことに、同じテーブルの台湾人3人が、しきりに「料理が辛い、辛い」といって顔色が悪い。台湾には、唐辛子を使った料理はあまりないら しい。結局、6品目の「牛肉と野菜の細切り炒め極辛唐辛子風」が出てきたあたりで、いつのまにかいなくなってしまった。アジアといっても、食文化の幅は広 い。出されたメニューを全て食べたら、「日本人はなんでも喰うな」と言われた。確かに、そうかもしれない。


今日は、早めに仕事が終わった。韓国最後の夜ということもあって、お土産などを買いにゆく。韓国というのは、いくつかの財閥(例えば、サムソン、大 宇、現代、SK、LG等)が独占的な勢力をもつ財閥の国でもある。財閥は、あらゆる種類の事業をカバーしていて、車や銀行など日本でもおなじみの財閥的事 業があるかと思えば、「現代印の海苔」なんてものまである。あるいは、「現代高等学校」とか「サムソン駅」とか地名にまで財閥の名前が付いている。そうい うわけで、「現代百貨店」というところに行ってみた。

現代(ヒュンダイ)百貨店は、ソウルオリンピックのメイン会場に程近い、ソウルの新市街にある。新興住宅地の、ちょっと高級な西友、あるいは騒がしい伊勢丹といった感じのデパート。一通りみてみて、洋服類はいまいちだったので、とりあえず地下食品売り場へ。


やはりこういうフロアはお国柄が出ていて面白い。商品のレイアウトは、日本のデパートとほとんど同じ。向かって右手が野菜、奥が魚と肉、中央が乾き 物、左が乳製品とキムチ。推測だけれど、日本の百貨店を参考にしたレイアウトではないかと思う。野菜は日本とほとんど同じ。(心持おおきい気はした)しか し、鮮魚売り場にはいろいろ面白いものがあった。なんと言っても印象的だったのは、生簀の中の「ミニざめ」40cmぐらいだが、確かに生きた鮫が売られて いた。いったい、これはご家庭でさばいて食べるものなのか、、。そして、どういう風に料理されるのだろうか?100gで3,000ウォンなので、少し高級 品なのかもしれない(ハングルが読めないので間違っているかもしれない)

試食コーナーもあるので、所々食べながら歩く。肉類コーナーには、日本のスーパーにもありそうな「焼肉セット」みたいなものが売られていて、値段もお買い得っぽく設定されている。高級な焼肉やりたいのであれば、量り売りのもう少し高い肉を個別に買うことになる。

乳製品のコーナーの次には、お約束のキムチコーナー。販売員3名が割り当てられ、さすがの力の入れようだ。ここで、同僚の人と日本語で会話していた のが店員の耳に入ってしまったらしく、日本語でキムチの売り込み攻勢を受けた。キムチの類は、品数、量、ともに充実している。いかに韓国伝統の食品といっ ても、都市部では買って済ませてしまう人もいるのだろう。このデパートの周りに立ち並んでいる近代的な住宅には、キムチの壷は似合いそうにない。

で、お土産にこれはいいと思ったのは、「海苔」と「ロッテのお菓子」。韓国の海苔は、日本の海苔より粗目で塩味が濃い目。空港なんかで買ったら、 きっと高いのだろうがここで買えば(なんと言ってもここは地下食品売り場)山ほど入って一袋400円。本場(そう、いちおう本場)ロッテのお菓子もだいた い半値。僕は買わなかったけれど、キムチをお土産にするときは、水物だけに物凄く重いので注意が必要だ。

最後の食事は、やはり韓国っぽいものを食べようと、街の食堂にビビンバを食べに行く。この料理、いままで日本で食べた時には「美味しい」と思ったことは無かったのだが、やっぱり本場のは旨い。お値段は、5,000ウォン(500円)。