水平な世界

Photo: “Graffiti.” 2017.
Photo: “Graffiti.” 2017. Tokyo, Japan, Apple iPhone 6S.

SNSがすっかり行き渡って、あらゆる世代の人々が自分の今感じていること、考えている事をネットに放出している。かつて自分が感じたこと、今自分が感じていること、やがて自分が感じるであろう事が、一つのタイムラインに乗って、目の前を流れている。ふと我に返って、思う。テクノロジーは、凄いね。


それは、先輩から後輩に、あるいは、親から子に語られてきたこととは、有り様が少し違う。誰もが自分の世代と水平な方向への目線で発信していて、むしろ素直にいろんな言葉が受け止められる。もっと早く、この技術が有ったら僕の人生はまた違ったものになっただろう。そして、こうした環境がネイティブである中で生きていく世代は、それ以前の世代と明らかに異なったものになるのだろう。

一方で、それだけFAQとCase studyに満ちあふれた世界で、自分の立ち位置を輝かせるのは至難で、より深い共感に結びつくことも、あるいは難しいのかもしれない。


年末に、「映像の世紀」のデジタルリマスター版がCSで一挙放送されていた。1900年のヨーロッパ、パリ万博。動く歩道、エッフェル塔のエレベーター、急激な技術の発達で多くの人々は無限の明るい未来を想像していたし、一方で警鐘を鳴らす人々も居た。歴史的に見れば、テクノロジーは結局、手段であり、未来を導く事はできなかった。その14年後には、第一次世界大戦が始まる。

悲観と楽観と、富と貧困と、幸福と悲惨がごたまぜになったタイムラインが、歴史を作り出す。因果律が引き続き世界を支配するのか、相関関係が覇者となるのか、それすらも分からない場所で、やっぱり未来は分からない。テクノロジーは、今も相変わらず未来を導く手助けにはならないようだ。

地味にWebを直し、何かを憂う

性善説のイソターネットは、もう彼方に消えてしまったので、このサイトをhttpsにしなくてはいけないことは分かっていたのだけれど、なんかこうもの凄く面倒な気がして踏み切れないでいた。

結果として言えば、別にそんなに大変じゃ無かった。休日が、丸一日潰れたぐらいだった。サイトの中をいろいろ見ていると、自分が意外と、CSSの中とかで無意識にhttpを決め打ちしたりしていて、それはそれで、ちょっとショックだった。

友達がLINEで送ってきた、今の中学の技術の教材に関するtweetがあって、例文に<font size=”5″>とか清々しいタグが書いてあって、心が洗われた。このサイトは、HTMLの手打ちにわりと最後の方まで拘って、やっぱり大勢には行きたくないからNucleus CMSを試したり、使えなすぎてMovable Typeに日和ったり。いずれにしても、CMSを導入した時点で、HTML手打ちは諦めたのだけれど、それから14年経って、、まだこの国はHTML4を教えるか。

日本の義務教育は、その成り立ちから考えても固定化された知識を教える場所、と多分定義されていて、習っていない算数の解き方の利用の是非とかそういう議論もそこの辺りから来ている気がする。でも、もうそんな時代じゃ無いし、(その辺りの歴史は詳しくないのだけれど)明治維新とかそういう知識体系が大きく変わって、色んな事を取り入れなきゃいけないタイミングでは、もっと違った学問の形があったはずだ。

少なくとも今は、固定化された知識だけでは、太刀打ちが出来ない。多少のばらつきは許容してでも、新しいものを教えなければ、大変な事になってしまう。でも、HTML5を教えられる人が中学校の先生になるのか、というとそれは現実的に無いし、HTML5を教員採用の基準にする、とかやったら更に恐ろしい事になるだろう。そこを解決するのは、多分マニアなテクノロジー好きの学生が独学でやっているような、そんなやり方だと思う。


それにしても教科書の話。じゃあ、とりあえず技術の教科書じゃ無くて、HTMLの歴史って事で教えればいいんじゃないの、と友達は言っていたけれど、それだったら侍魂とかも載せないと、歴史の教科書としては知識に偏りが出るんじゃ無いか、そんな危惧もあるね。(僕は読んでなかったけど)

羊ページメンテ

一年間ほったらかした間も、WordPressは自分で自分を更新し、不正ログインを跳ね返し、ちゃんと動き続けた。偉い。

久々に記事を書いてみたら、エディタが総入れ替えになっていて、しかもウンザリするブロック機能( MS Wordの自動成形機能を3倍くらいお節介にした感じ)のお陰で、まともに文章が書けたものでは無くなっていたが、クラシックモードを使えば安心。あんなお節介機能、誰が喜ぶんだろう?でも、そういうのがやがて標準となるんだろうか。


今年の正月は時間も気力もあるので、積年の課題にしていたデザインもちょっと変えた。このサイト、元は手打ちのHTMLで出来ていて、それを手作業(!)でWordPressに移行した。以前のサイトの感じに近いデザインにできるCatch Boxというテーマを使っているのだが、100%自分の思い通りのデザインという訳でも無い。このテーマ、珍しく左側にサイドバーを持って来れたり(意外と少ない)、レスポンシブ対応とか必須機能は網羅されているし、アップデートも頻繁なのだが、既製品なのでカスタマイズが限られる。カスタムCSSも付加できるのだが、元の構造を理解しないといじれないので、、数年放置。

で、久々に手を付けてみたら、1日でだいたいやりたかった事ができてしまった。Webを作る環境自体の進化が、やっぱり凄いなと感じた。CSSのエディット機能はプロパティのオートサジェストや構文チェックがライブで出来るようになっていたり、Chromeのインスペクト機能も凄く使いやすくなって、複雑なCSSの効き方や相互関係が追いやすく、構造が理解できた。

エントリーのタイトル下のグラデーションバーも、昔はGifでやっていたものをCSSに無事置き換えたし、文章とサイドバーの比率も、手打ちしていた当時に近くなって、読みやすくなった。@mediaなんて使ったこと無かったので、最初は全部にPC用の横幅を上書きしてしまって、レスポンシブ非対応サイトになってしまったりしたけれど。。


で、結局、一周回って昔のデザインに近しいものにすることができた。こういう文章とか、CSSとかをじわじわいじっているのはやっぱり楽しいし、時間を忘れるなと思う。

そうそう、Catch Boxとの相性と諦めていた、無限スクロールもプラグインを見直したら使えるようになった。根性と時間があれば、羊ページの全エントリーを一気読みする事も可能です。(1,496件あります)

レンタルサーバーをエックスサーバーに変更

このサイトのホスティングには、7年ほどさくらインターネットを使ってきたのだが、契約更新にあたって、エックスサーバーに移行した。1年更新にしているので、思い立った時にやらないと、タイミングを逃してしまう。なんとなく、携帯の契約みたいだ。

さくらインターネットにそんなに不満を持っていたわけでは無いのだが、改めてGTmetrixで測ってみると、サーバー自体のレスポンスが良くない。最初のレスポンスでHTMLが返されはじめるまでに1.54秒とかかかっている。これでは、幾ら頑張ってもページの表示までトータルで4秒を切るのがやっと。

サーバーのスペックを調べると、借りた当初からは進化しているが、今見ると歴史的と言って良い構成。これに昔と同じ金額を払うのが急にアホらしくなってしまって、移行を決意した。Wordpress使いの人達のblogを見ると、だいたいがエックスサーバーという事で、10日間お試しサービスを早速試してみる。

データを移しただけで、GTmetrixの値が2秒台。設定を詰めるとコンスタントに1秒台になった。やっぱりサーバーが違うと速いんだな。。と言うことで、あっさり移行を決断した。コストも下がったし、コントロールパネルも使いやすくなった。何より、サクサクになったよ。


【変更の際のメモ】
さくらのレンタルサーバ プレミアム → エックスサーバー X10プラン
1,543円/月→1,080円/月(1年契約時)
Intel Xeon E312xx (Sandy Bridge) → Xeon E5-2640 v4(2.40GHz) x 2
メモリ 18GB → 192GB
HDD 200GB → SSD 200GB
OS FreeBSD 9.1-RELEASE-p24 amd64 → Linux(バージョン非公開)
Apache/2.2.31 → 2.4.6
GTmetrix sheeppage.com 4.4s → 1.3s (最短時間。プラグイン変更、サーバー設定変更を伴う。)

シャオミ(小米) Redmi Note 3 が凄すぎた

Apple Store? No Xiaomi Store.
Photo: “Apple Store? No Xiaomi Store.” 2016. Taipei, Taiwan, Apple iPhone 6S.

4月、初夏。台北のシャオミ・ストアで Xiaomi Redmi Note 3 を買った。むろん、Dual SIMフリーだ。欲しい商品のカードを渡して、順番待ちのレシートを貰う。「どこで使いますか?」「台湾」それぐらいの質問で、あっという間に買えてしまう。「mi」と書かれた、オレンジ色の au的バッグに入れてくれた。日本でスマホを買おうとしたら、もっとウンザリする手続きだのなんだのが必要。こんなことじゃ置いてかれるな、日本。

台湾で使うなら、Asus も良さそうだが、Xiaomi の価格の安さと日本での入手のしにくさを考えると、トライしてみたかった。シャオミ・ショップの写真を送った人達の反応は「台北にも Apple Store 有るんだね、まあ、有るよね」みたいな、期待通りの緩いものだったが。とにかく、いろんなものの値段が半分くらいの感じで、買うつもりが無くてもテンションが上がる。

その脚で台南に向かう必要があったので、台北駅で SIMカードを挿して貰ってアクティベート。セットアップの過程で、なんか色々なものに Agree ボタンを押させられて、怖い。途中で Location も選べるのだが、未発売国である日本は選択肢に無い。リストされる国のセレクションが、なんというか西側ドクトリンからは乖離していて不安。しかし、海外専用端末と割り切れば問題は無い。


セットアップが終わると、LTE で何の問題も無く立ち上がる。使い勝手はほぼ iOS なので Android に慣れていない人にも優しい。英語UIで使って居るが、普通に日本語インプットメソッドも入れられるから大丈夫。しかし、メインの Google アカウントを入れる気には、どうにもならなかった。別アカウントを入れて、怪しいアプリも容赦なくインストールしていく。

現地アプリを使って見て、繁体字はやっぱりなんとなく分かる。天気、食事、地図ぐらいは繁体字でいける。特に、食べログ的アプリの「愛評生活通」がえらく便利だ。検索キーワードだって、なんとなく漢字をたたき込むと、なんとなく探せる。牛肉湯の店は、これで見つけたが大変良かった。

指紋認証の速度、液晶のクオリティー、UIの作り込み、どれもレベルが高い。そして、安い。台湾で シャオミ・ストアに人が沢山居る理由が分かる。


面白いのが、カメラの色のチューニング。Samsung のセンサーのようなのだが、赤の発色が恐ろしく主張している。これで豚の丸焼きなんかを撮ると、たいへんな質感になる。ロック画面の画像をスライドショー的に変更する機能もあるのだが、これで出てくる画像も、なんとも朱の主張する色。iPhone のコスモポリタン的なものとは対極の、色彩の文化的な違いを感じる。Xiaomi は中国本土の Apple 模倣者のように言われるが、根底の文化的なものは間違いなく中国大陸のものだ。

そういえば、赤外線ユニットみたいな黒い部分があって、mi remote っていうアプリを起動すると、、これリモコンなのか。実際に、多量のプロファイルセットが用意されていて、世界中の色んなものがコントロールできる。出張先の聞いたことも無いブランドのテレビとか余裕でコントロール。少なくともアジア圏の出張先のホテルで使えなかった事が無い。

普通にこれ、凄いね。