Photo: 1998. Tahi, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film
Photo: 1998. Tahi, CONTAX T2 Carl Zeiss T* Sonnar 2.8/38, Fuji-Film

「ドーン、ドーン」という爆発音がして、ベランダに出た。目の前に、特大の花火が揚がっていた。光の帯が、教会の尖塔を赤く照らす。

ラグーンに囲まれたリゾートの一角。いくぶん塩の香りがする夜風が吹き込んでくる。静かな夜だと思っていたら、いきなり、花火だ。何発か派手に打ち上げて、終了した模様。なんの花火だったのかは謎。この脈絡のなさが、アジアか。


夏になると、日本では花火大会が開かれ、みんな大挙して見に行く。「みえねーぞ、このやろー、頭さげろー」「ビールいかがですかー」「通路に立ち止 まらないでください!通路をあけてください!」などと、一触即発の危機をはらみつつ、花火大会は進行する。そんな花火大会にあっては、場所取りが全て。だから、日々の計画性に欠ける僕のような人間は、まともに花火大会というものを見たことがない。記憶に残るのは、オヤジのケンカ、アワアワのビール、ピクニックシート代わりの新聞紙。うーん、花火は、、どんなだっけ。

そんな折り、この花火は子供の頃、米軍キャンプで見た花火を思い出させた。頭の上に降ってくるような、そんな花火だった。

都庁のリボン

Photo: 2000. Tokyo, Japan, Nikon F100, Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji
Photo: 2000. Tokyo, Japan, Nikon F100, Zoom Nikkor 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji

「1秒の視点」その三。

レンズが見た、1秒間の東京の風景。

「都庁にはリボンみたいなのが付いてるんですね」という読者のメール。ふむ、確かに、リボンだね、この赤いオブジェ。そういうわけで、赤をあしらってみた。

この一角は、実は新宿副都心ではとびぬけて静かな所。街路の騒音は、気流の壁に阻まれて、ここまでは届かない。

冬。この広場を一人で通り抜ける。物陰に、肩を寄せ合う姿、何かに重なる姿。涙がにじむ。そりゃ、風のせい。

1秒間の東京

Photo: 2000. Tokyo, Japan, Nikon F100, 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film
Photo: 2000. Tokyo, Japan, Nikon F100, 35-105mm F3.5-4.5D, Fuji-Film

レンズが見た、1秒間の東京の風景。

この写真を撮った都庁の中央広場は、僕の通勤ルート。夕方を過ぎればカップルが、ぐるりと広場の外周を取り囲む。人びとが、なんとなく惹かれ、集まってくる場所。


大きな建物は、心の中のなにかをくすぐる。僕がいままで足を踏み入れた建物の中で、最も印象的だったのは、バチカン大聖堂。その壮麗さと、スケール、凝縮感。それに比べるものではないが、新宿副都心の高層ビル街と都庁の織りなす風景には、いくらか、見るべき物がある。

あまり関係ないけど、次は、イスタンブール(トルコ)のブルーモスクに、行ってみたいなぁ。