九份ってどうなのよ?

Photo: “Crowded stair in Jiufen.”
Photo: “Crowded stair in Jiufen.” 2015. Keelung, Taiwan, Richo GR.

台湾通の友人に「九份ってどうなのよ?」と聞いてみる。

行ったことが無いなら行けば良いけど、一度行けば十分だよ、と返ってくる。まあ、なんとなく分からなくもないが、行かずに偉そうなことを言うこともできない。

九份への道のりは、実際結構面倒くさい。台北からだと台鐵の電車に乗って瑞芳駅まで行き、そこから地元の路線バスを乗り継ぐ事になる。台湾のバスは、スマホアプリとの連動も良いし、Google mapsで出てくるルートも正確なので、自力でなんとかなる感じ。


で、もの凄い人混みに、もう帰りは疲れてしまって、タクシーにした。台湾のタクシーはそんなに高くないので、最初からタクシーで良かったじゃん、という気分になった。そのまま台北市街で小籠包と金牌ビールで一息。

さて、九份ってどうだったの?一度行けば十分だよ、としか答えようが無い。

沖縄の人のための、外食沖縄料理

Photo: "Shekwasha cocktail."
Photo: “Shekwasha cocktail.” 2017. Okinawa, Japan, Fujifilm X-Pro2, Fujifilm M Mount Adaptor + Carl Zeiss Biogon T*2,8/28 ZM, Velvia filter

なんでノドグロが有るんだろう。根室の秋刀魚もある。メニューを見ながら、首を傾げる。

那覇、沖縄。ここは地元の人と、地元の人が接待で呼んできた人が通う店。最初に連れてきてもらった時から、次に那覇に来たら、またここに来ようと思っていた。

ここのメニューには沖縄料理と、普通の居酒屋料理がある。沖縄料理の方は、普通の家庭料理とは違う、どれも店流のアレンジを加えた「外で食べる沖縄家庭料理」になっている。例えば、ナーベラーチャンプルーは普通に目にするものとは違って、八丁味噌風味で甘口に仕上げてある。ニラが入っているのもアイディア。

よくあるメニューであるミミガーの和え物には、キュウリと葱を刻んだものが両方入っていて、強めのポン酢とゴマがかかっている。王道のミミガーを食べたい人のためのものではない。ちょっと変わったヤツを食べたい、そういう気分に応えるようになっている。


今の季節にだけ、生が出回るシークワーサーを山ほど入れてもらってサワーにする。沢山入れると、早生のミカンのような味がする。実際、収穫せずに放っておくと、確かにむいて食べられるミカン色になるそうだ。(酸っぱくて食べる人は居ない)

ところで、なんでノドグロとか秋刀魚とか、メニューはそんな魚ばっかりになってるの?

「沖縄の人は、沖縄の魚のお刺身は食べたくないからね」

まぁ、、言われてみればそうか。その一言はあまりにも重く、次の日から地元の魚の刺身を頼んでいる観光客を見かけると、ちょっと可哀想な気分になってしまった。

沖縄のよそ行き家庭料理

Photo: "Midnight in Naha."
Photo: “Midnight in Naha.” 2017. Okinawa, Japan, Fujifilm X-Pro2, Fujifilm M Mount Adaptor + Carl Zeiss Biogon T*2,8/28 ZM, ACROS+Ye filter

沖縄料理の見た目というのは、だいたいどんな店でも旅館でも同じようなもので、食べてみて初めて違いが分かるように思う。

その店の料理もまさにそれで、今にも崩れそうな(良い意味で)煤けた内装にしては、沖縄にしてはちょっと高いなというメニューに躊躇しながら2、3品頼んで出てきた皿は、本当にどうという事は無い沖縄料理。

ただ、食べてみるとたちどころにうまい。味付けが変わっているとか、材料が目新しいとかそういう事では無い。突き出しのミミガーの和え物が既に絶妙なバランスでうまいし、ドゥルワカシーの粘り気は想像より一段深くてうまいし、ナーベラーしか入っていない炒め物の味噌味もチャンプルーのリファレンスのようにうまい。

そう、この店の沖縄料理はリファレンスのように美味しい。メニューに有るのは絵に描いたような代表的沖縄料理だが、それをRFC通りに作るとこうなりますとでも言うか、「作例」のような完成度。


相席になっている隣のメンズ2名は、さっきからうまいうまいと大騒ぎしながら料理を食っている。美味しく料理を食べる姿は、本来気持ちの良いものだが、なんだか彦麻呂でも見ているかのような、オーバーリアクションの意味がよく分からない。

で、いかにこの店でも、そのカラフルな魚のお刺身って、そんなに美味しいのか?沖縄の刺身に疑念を抱いてしまうのは、前日に別の店のマスターに言われた一言が原因だのだが、それはまた別の話。